日本人と外国人との間に子供が生まれたからといって、自動的に日本国籍が与えられるわけではありません。
国籍法第2条では、出生による国籍の取得について、次のように規定しています。
① 出生のときに父又は母が日本国民であるとき。
② 出生前に死亡した父が死亡の時に日本国民であったとき。
③ 日本で生まれた場合において、父母がともに知れないとき、又は国籍を有しないとき。
母親が日本人である場合には、分娩の事実により血縁関係は明白ですから、その「子供は必ず日本国籍を取得します。
嫡出子であるか非嫡出子であるかは問われません。
では、父親が日本人である場合には、どのようになるのでしょうか?
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日本人父と外国人母との間に法的に婚姻が成立している場合
法的に婚姻が成立しているとは、日本の戸籍法に基づく「婚姻届」を提出していることをいいます。婚姻後に子供を出生した場合、その子供は日本国籍を取得します。
日本人父と外国人母との間に法的に婚姻が成立していない場合
法的に婚姻していない夫婦間の子供は、認知して初めて、父親との間に血縁関係が生じます。国籍法第3条の規定により、母親の胎内にいる間に認知をした場合(胎児認知)には、出生したのと同時に日本国籍を取得します。
また、胎児認知をせずに、出生後、その子が20歳になるまでの間に認知をした場合(生後認知)には、法務大臣に届け出ることによって、その届出のときから日本国籍を取得します。
(平成20年12月12日の国籍法の改正により父母が結婚していなくても届出により日本国籍の取得が認められるようになりました。)
ニ重国籍となる場合
日本人と外国人の間に子供が生まれた場合、日本国籍を取得すると共に外国人親の国籍も取得してニ重国籍となる場合があります。例えば、日本国内において、日本人母と血統主義国の外国人親との間に生れた子や生地主義をとる国(アメリカ等)において、日本人父母の間に生れた子などが
二重国籍となります。
二重国籍となる子供が日本国内で生れた場合には、22歳までに国籍を選択する必要があります。
国外で生まれた場合には、出生日から3ヶ月以内に在外公館に出生届と同時に
国籍留保届を提出しなければなりません。(国籍法第12条)
国籍留保届の提出を怠ると、出生時に遡って日本国籍を喪失することになります。
国籍留保届を提出すると、日本国籍と外国の国籍の二重国籍を保持することとなります。
この場合、国内で生れた子供と同様に、22歳になるまでの間に、国籍を選択することになります。
期限までに国籍の選択をしなかった場合には、法務大臣から国籍選択の催告を受け、場合によっては、日本国籍を失うことになることがあります。
>> 国籍選択について(法務省WEBサイト)
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